森が燃えていました

 

森の生きものたちは

われ先にと

逃げて

いきました

 

でもクリキンディという名の

ハチドリだけは

いったりきたり

くちばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは

火の上に落としていきます

 

動物たちがそれを見て

「そんなことをして

いったい何になるんだ」

といって笑います

 

クリキンディは

こう答えました

 

「私は、私にできることをしているの」

 

出典「ハチドリのひとしずく」

監修:辻信一

1200円(税込み)
光文社